にゃにもの? -その1-

ボクちゃんはネコなのらと最初に書いたけど、実際はヒト

そんなこと分かってると思われそうだけど、ちょっと違うのら

外見はヒト、中身はネコ、いやネコもどきみたいなもの

ちょっとばかり複雑で、涙なしには語れない話なのら!

 

ある日、ボクは死んでしまった

死ぬという表現は正確じゃないにゃーけど、

そう書かないと分かりづらいから、死んだということで進める

そんでもって、ネコ魂が霊界的なところに導かれていった

 

そこには閻魔大王みたいな光の存在が居たにゃーね

心地良い場所で、その圧倒的な光の存在と、いろいろお話した

これも実際にお話したわけじゃなくて、そもそもボクちゃんは

ネコだから話せないにゃーけど、アッチの世界は思いが通じる

みたいに想像してもらえると嬉しいのら

 

閻魔「ようこそ。いまおまえがどういう状況なのかは、理解できて

おるようじゃの」

ボク「はい、なんとなくは」

 

閻魔「おまえはヒトになりたいと考えた、少々珍しいネコじゃ」

ボク「すっかり忘れていましたが、たしかにそう思ったことはあります

それって珍しいことなのですか?」

 

閻魔「うむ、変わっておるわ。じゃが、ヒト以外でそのように思う

存在が時々いるのじゃ」

ボク「ヒトになりたいと思ったから、ここに呼ばれたのですね」

 

閻魔「ところでおまえ、ヒトになってみる気はないか?」

ボク「え? ヒトになれるのですか?」

 

閻魔「なれるといっても、ちょっとイレギュラーな形でじゃがな」

ボク「イレギュラーな形、ですか?」

 

閻魔「普通はな、男女が睦み合ってできた胎児に魂が宿るのじゃが、

そっちの通常パターンではなく、臨死状態の肉体に宿ってみる気は

ないか? と申しておるのだ」

 

長くなりそうにゃので、つづくのら