にゃにもの? -その2-

つづきなのら

 

閻魔「霊界的には既に確定している、これから死に至る肉体がある

そこに宿っておる魂が旅立つタイミングで、おまえの魂が宿れば、

おまえはヒトとして人間界に復帰できる手筈になっておる」

 

霊界は便利なところで、言葉が必要ないばかりか、難しい概念なんか

も全部テレパシー的な感じで分かるのら

霊界とか魂みたいな言葉が出てくるけど、実際にそういう表現を使って

会話したわけじゃないにゃーよ

ていうかそもそも、光の存在と会話したわけじゃなく、心地良い光に

包まれてほわーっとしている、おそらくほんの一瞬のうちに

全行程が終わったというべきにゃのかもしれない

 

ボク「嬉しいけど、なんだかすごい話ですね! そんなことってあるんだ

ヒトが生き返る話は聞いたことがありますけど、それってこんな風に別の

魂が宿るケースなのですか?」

 

閻魔「大抵の場合は同じ魂じゃな。一度抜けかけたものが戻るのじゃが、

そうではない場合も多くはないが、あるにはある」

ボク「あー! そういえば例えばこういうケースでしょう? 死んだはず

のヒトが生き返ったら、急に外国語話せるようになったとか、突然『わし

はダレソレの生まれ変わりじゃ!』と言い始めるとか、超能力が使えるよ

うになるとか」

 

閻魔「そうじゃな。そういうケースの中には魂が入れ替わった場合も

あるし、同じ魂の場合もある」

ボク「同じ魂が戻っただけなのに、どうしてヒトが変わっちゃうんです?」

 

閻魔「まあそれもいろいろじゃな。蓋をしていた能力が外れてしまったとか

もともとそういう運命じゃったとか、霊界を通過する際に特殊な霊が憑依し

たとかな」

ボク「いろいろあるんですね。入れ替わるケースがあるのは分かりました

でもボクがヒトになったら、どうやって生きていけばいいんですか?

だって言葉も分からないし、人間界のルールやそれまで生きてたいろんな

こと、何も分かりませんよ」

 

つづくのら